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AWSとSoftwareOneで「デジタル主権」を単なるビジョンから現実に

SoftwareOne blog editorial team
Blog Editorial Team
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今年2024年も終わろうとしているこの時期、 AWS re:Invent において、クラウドコンピューティングの世界における斬新な考え方と実用的なイノベーションが発表されていますが、 このイベントと合わせて、SoftwareOneはマイルストーンである AWS Digital Sovereignty Competency の認定を受けたことを発表します。 AWSからのこの名誉ある認定により、当社がお客様のデジタル主権ニーズに合った、高度かつ安全なデジタル ソリューションをご提供させて頂く際に発揮される、広範な専門知識と成功実績が証明されました。 この認定をさらに明確にするために、デジタル主権とは何か、なぜそれが重要なのか、そして私たちがAWSのサービスを使ってどのようにクライアントに成功をもたらしてきたのかを改めてご説明したいと思います。

以下、当社の認定エキスパートがデジタル主権について詳しくご説明いたします。

デジタル主権:それは何か、なぜ重要なのか

欧州司法裁判所が2020年にEU-米国間のPrivacy Shieldを無効にした時、何千もの企業が自社のデータ転送が準拠しているかどうかを確認するために奔走しなければなりませんでしたが、この出来事は組織のデジタル資産を誰が管理しているのかという重要な問題を浮き彫りにしました。

この出来事により、今日のデータ主導の世界においてデジタル主権という概念が非常に重要である理由や、この問題が単なるIT部門の課題から取締役会レベルの課題へ発展したことが具体的な形となって認識されて来たと同時に、データがどこにどのような形で保存され、処理され、誰がアクセスできるのかを明確することが企業にとって絶対的に必要であることが明らかになったのです。


「デジタル主権」を構成する3つの要素

構成要素 説明
データ主権 データが収集または処理される国の法律と統制機関に従うという概念。 組織がデータの保管場所、処理、アクセスを管理し、現地の法令を遵守し、機密情報を海外からの不正アクセスから保護します。
インフラ主権 システムを支える物理的・仮想的インフラストラクチャの管理を行うことであり、これにはデータセンター、ネットワーク、クラウドサービスが含まれます。 そしてこれは輸入技術への依存を減らし、外部からの脅威や障害に対するインフラの回復力とセキュリティを確保することを目的としています。
テクノロジー主権 主要技術を独自に開発、維持、管理する能力であり、これには、国内の技術革新を促進し、国内の技術産業を支援し、外国の知的財産への依存を減らすことが含まれます。 これにより、国や組織は新たなる技術を形成し、グローバルなデジタル経済における競争優位性を維持することが可能となります。

これらの構成要素がビジネスクリティカルな重要性を持つのには、主に3つの理由があります:

  • セキュリティとコンプライアンス : サイバー脅威は進化を続け、データ保護規制はますます厳しくなっています。 デジタル主権は、各地域内のデータ処理と保存を管理することで、お客様の資産を保護します。 この管理により、各地域において法律の遵守が促進され、コストのかかるデータ漏洩リスクを軽減することができます。

  • システムの運用回復力 :サプライチェーン全体を通じて輸入技術への依存を減らすことで、お客様組織は世界的な混乱時にも重要な業務を維持できる体制を整えることが可能となります。 特にCOVID-19の流行時にはこの重要性が証明され、デジタル主権が強化されていた組織がその急激な社会情勢の変化にも迅速に対応できました。

  • 革新と成長: デジタル主権は、地域のハイテク産業を育成することで、地域の経済発展を後押しします。 これにより雇用が創出され、組織は地域のニーズや規制に合わせてソリューションを開発することが可能になります。

デジタル主権: AWSとSoftwareOneのパートナーシップ

このような背景から、AWS Digital Sovereignty Competency は、長年にわたるAWSとのパートナーシップの成果であり、お客様がデジタル主権に関する必要条件を管理できるようご支援致します。 私たちは、AWSがクラウドインフラを保護し、お客様がデータとアプリケーションを管理する AWS 責任共有モデル を活用した強力なソリューションをご提供しています。 このアプローチにより、組織はデータ管理を維持し、規制要件を満たし、法令に準拠しながらデータセキュリティを確保することができます。

このため、AWSは暗号化のためのAWS Key Management Service(KMS)、ガバナンスのためのAWS Control Tower、データレジデンシーのニーズのためのDedicated Local Zonesなど、主権を強化する一連のサービスを提供しています。 これらのサービスは、EUのデジタルオペレーショナルレジリエンス法(DORA)のような規制の要件に対応し、現地のコンプライアンス 、データレジデンシー、オペレーショナルレジリエンスに対応しています。

これらの基盤の上に、2025年後半にドイツで提供開始される AWS European Sovereign Cloud は、EUに拠点を置く組織に、さらに大きな自律性と規則遵守を実現します。 欧州の厳格なコンプライアンス要件を満たすように設計されたこの新しいクラウド環境は、EU圏内に住むスタッフによって完全に管理されており、最も厳しいデジタル主権要件を持つ組織において日々進化するニーズに対応する重要な一歩となります。

SoftwareOneのエキスパートによるサポートとともにこの製品をご提供することで、お客様組織は、コンプライアンス、管理、回復力といったデジタル主権に関するニーズに自信を持って対応、現在と将来の両方の基準を満たすことが可能となります。

新たなDigital Sovereignty Competencyの認定とAWS Premier Tier Services Partnerの認定を受けたSoftwareOneは、その専門知識を駆使してAWSの機能と主権目標 を効果的に統合し、これらのすべてのツールの導入についてお客様にご案内することが可能です。

当社は以下のアドバイスをご提供致します:

  1. 現在の主権の状況とニーズの評価
  2. コンプライアンスに準拠したクラウドアーキテクチャの設計
  3. 堅牢なセキュリティ管理の導入
  4. システム運用の復元力を向上
  5. 将来的なニーズに対する計画
  6. コンプライアンス状況の監視と維持管理
  7. システム管理運用を行いながらのコスト最適化
  8. お客様チームへの主権に関するベストプラクティストレーニング

デジタル主権の実現は当社にお任せ下さい

世界60カ国以上で事業を展開する当社は、グローバルな専門知識とローカルな洞察力を兼ね備えています。 AWS認定プロフェッショナルは、デジタル主権に関する原則と地域特有の要件の両方を理解し、以下のような専門知識を提供致します

  • 複雑な規制要件への対応
  • お客様のニーズに合ったAWSソリューションの導入
  • 継続的なコンプライアンスと最適化のサポート
  • AWS European Sovereign Cloudのような新しいサービスを活かす為のご支援

デジタル主権を強化する準備はできていますか? AWSの強力なツールキットを最大限に活用しながら、お客様独自のニーズや規制要件を満たすために、私たちがどのようなお手伝いができるかご相談ください。 SoftwareOneの新たなAWS Digital Sovereignty Competencyに関するニュースは こちら をご覧ください。

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当社のクラウド専門家チームがお答えします。お客様のビジネス課題をお聞かせください。

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