IBM ソフトウェア資産を管理する
業界のベストプラクティスを使用して、SLM プログラムを開発および成長させます。
IBM ソフトウェア資産を管理する
業界のベストプラクティスを使用して、SLM プログラムを開発および成長させます。
IASP(IBM Authorized SAM ⦅Software Asset Management⦆ Program)は、IBMパートナーが支援する自己申告プログラムです。ただし、プログラムの詳細やどのように報告を行うかは、IBMによって非常に厳密に定義されています。このプログラムでは、お客様は、IBMが承認したごく少数のパートナー(Anglepoint、KPMG、EY、Deloitte)のうち、お客様と契約を行った1社がIASPサービス プロバイダーとなります。IBMは、お客様がこのプログラムに積極的に参加し続ければ、IBMの監査が行われないというメリットを謳っています。IBMによると、IASPの意図は、お客様がソフトウェアを正しく使用しているかを実証するための代替手段を提供することです。しかし、より柔軟なソフトウェア ライフサイクル管理(SLM ) プログラムをお客様が選択した場合と比較すると、IASPを契約したい商業上の動機はないといってよいでしょう。
IBM は、過去にライセンス管理オプションで同様の戦略を試みたことがあります。このかつてのプログラムも、現在のIASPも、どちらもエンタープライズレベルの契約を結んでいるIBMの最大手のお客様のみが利用可能であったため、幅広いお客様の獲得には至りませんでした。そして2019年、IASPは、IASPパートナーによるマーケティング上の要求により、「より友好的で、非懲罰的なコンプライアンスへのアプローチ」と新たに位置づけられました。
2020年後半からAnglepoint社は、ILMTを必要とせずにFlexeraに加えてAspera、ServiceNow、Snowなどのサブキャパシティレポート用の追加ツールを使用できるようにすることで、IASPに関するメリットを付加することができるとの発表を行いました。Flexeraは以前から特別な追加契約を結ぶことでILMTの代替手段とすることが可能でしたが、これらの追加ツールの使用にも同様の特別契約が必要になると考えられます。興味深いことに、これらの「秘密」の契約はいずれも公開されていません。さらに、IBMはこれらの契約を「極秘」としています。いったいIBMは何を隠しているのでしょうか?
お客様の関心を高めるためだけに行われたこのプログラムの更新が、どのような影響を与えるかはまだわかりません。ただ今のところ、IASPはその存在自体に苦労し続けています。そのため、「IASP」の宣伝はかえってマイナスに働いているようです。
IBM とその IASP プロバイダーは、このプログラムの良い面だけを宣伝していますが、このプログラムの利点は、IBM 寄りのものです。お客様ソフトウェア ライフサイクル管理についてよくご存じのお客様にとっては、これは必ずしもメリットではありません。それぞれの「メリット」とされるものは非常に長い「ひも」がついているか、あるいは単に主張されているほどのメリットがないかのどちらかです。
IASPプログラムは、すべてのお客様が利用できるわけではなく、選ばれた少数のお客様への招待のみに基づいています。対象となるのは、主に大規模でダイナミックに変化する複雑な組織で、より大きなビジネスポートフォリオの一部として複数のサイトやサブ エンティティを持つお客様です。これらのお客様は、複雑な環境をお持ちで、IBMの将来の成長戦略の鍵となる、ハイブリッドクラウド、クラウド、アプリケーション モダナイゼーション、デジタル トランスフォーメーションに関するソリューションをより多く販売できる可能性を秘めているためです。
また、IBMは最近、コンテナ環境内でのIBM製品の使用状況を測定するためのライセンスサービスという別の無料ツールを発表しました。コンテナ環境でサブキャパシティ ライセンスの適用を受けるためには、コンテナにソフトウェアを導入してから90日以内に、この新しいライセンス サービスをインストールすることが必須となりました。コンテナと仮想マシンの両方を備えたハイブリッド環境やクラウド環境の全体像を把握するために、ILMTとライセンス サービスの両方をIBM Cloud Pak for Multicloudと容易に統合することができます。現時点ではこの機能は他のツールでは利用できません。
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